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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

執筆者の写真尾崎由貴

ママのイライラは食べ方で変わる

怒ったりイライラしたりして、

つい感情のままに行動してしまう

ことってありますよね。

 

先日、見かけたのは荒い運転の軽自動車。

 

見るからに運転手が

怒っているとわかります。

 

その後ろで車を走らせる私は、

そっと距離をとり、面白半分で

様子をながめていました。

 

軽自動車の運転手は、

むりやり前に割り込んできた車に

怒っている様子で、

 

車を左側に寄せ、車間距離を

これでもかというほど詰めて、

 

前を走る車の運転手に

しつこく圧をかけています。

 

あおり運転、ですね。

 

しばらくあおった後、

隣の車線にうつり、スピードを上げて、

怒りの矛先の車を追い越しました。

 

その後、追い越された車の運転手は、

何事もなかったように落ち着いた様子で

車を走らせていたので、

 

「カーチェイスが始まらなくてよかった…」

と思ったという出来事がありました。

 

そして、ふと気になったんです。

 

一体どんな人が

荒い運転をしているのだろうかと。

 

その軽自動車はピンク色で、

運転手はおそらく女性だろうということは

予想していました。

 

感情にまかせた運転をするのだから、

きっと見た目が派手で、化粧が濃く、

 

見るからに気の強そうな人が

運転しているのではないかと思っていました

 

ところが。

 

赤信号で

軽自動車と横並びになったタイミングで

運転席をのぞきこんでみると、

 

そこに座っていたのは30代くらいの女性。

 

化粧っ気がなく、メガネをかけています。

 

完全オフモードといった様子で、

どちらかというと真面目で

大人しそうな印象の人でした。

 

そして、助手席には

乳幼児用のチャイルドシートが見えます。

 

”ママ”なのか……。

 

そう思った私は、

不穏な気持ちを抱えてしまうのでした。

 

 

見知らぬママの

荒い運転を見て危ぶんだ私ですが、

人のことは言えません。

 

過去に自分でもおどろくほど、

イライラしていた時期があります。

 

第2子を妊娠していた時のことです。

 

私は気楽な性格で、

何か不安なことがあっても

「まあ、いっか」と受け流せていたのですが

 

妊娠してからは常に

不安という感情を抱えていて、

気持ちに余裕がありませんでした。

 

いま目の前で何か問題が

起きているわけではないのに、

 

子どもが生まれた後のことを考えて、

夫や長女に細かいことでチクチクと

注意をしていました。

 

夫に対しては、

よく日々の不満をぶつけていましたね。

 

「私はお酒を飲むのを我慢しているのに、

どうして平気な顔でビールを飲んでるの?」

と連日詰め寄ったことを覚えています。

 

私が常に不安を感じているのに、

のんきな様子で過ごしている夫のことが

許せなかったんですよね。

 

「どうしてこんなふうに

言い過ぎてしまうのだろう」と、

ため息をつく毎日。

 

神経質になりすぎて

生きていたくない

産むのが嫌だ」とまで思っていたのです。

 

そんなふうに考えてしまう

自分にも嫌気が差しました。

 

 

今思うと、

どうしてあんなに気持ちに

余裕がなかったんだろうと思いますが、

 

お腹の中で赤ちゃんを

育てているのですから、

 

体が必要とする栄養素は

当然増えていたわけです。

 

つわりで

あまり食べられていなかったこともあり、

 

私の体や心は

エネルギーや栄養素が足りておらず

悲鳴をあげていたのだと思います。

 

ホルモンバランスの変化もあり、

常に体がだるかったことを覚えています。

 

「日本人の食事摂取基準(2025年)」によると

妊娠中に追加で必要となるエネルギーや

栄養素は以下のとおりです。

 

――――――――――――――――

エネルギー +50~450kcal

たんぱく質 +0~25g

 

ビタミン

ビタミンA +0~80μgRAE

ビタミンB群 +0.1~0.3mg

葉酸 +200~240μg

ビタミンC +10mg

 

ミネラル

マグネシウム +30~40mg

鉄 +2.0~8.5mg

亜鉛 +2.0mg

――――――――――――――――

 

妊娠中は、

より栄養を意識した食事を摂ることが

大切なのだとわかります。

 

また、厚労省のデータによると

今を生きる多くの人が、日頃から

必要とされる栄養素を十分に摂れていません。

 

20代・30代の女性では、

そもそもの摂取エネルギー量が

20%ほど不足していますし、

 

栄養素も19項目中13項目が

十分に摂れていないそうです。

 

さらに、

出産は全治2カ月の交通事故と

同じくらい体にダメージを負う

言われています。

 

私は長女を出産した後、

赤ちゃんをお世話しながら

急に涙が止まらなくなったことがあり、

困りました。

 

今思えば「鉄不足」の症状のひとつだと

わかるのですが、当時は分子栄養学を

学んでいませんでしたので、

 

自分の体で何が起きているのかわからず、

 

「こんな自分に、これからちゃんと

子どもを育てられるのだろうか」と

不安に思っていました。

 

 

では、どうすれば、十分なエネルギーや

栄養素を摂ることができるのでしょうか。

 

まずは「朝食」をしっかりと食べることが

大切だと思います。

 

でも、朝は食欲があまりありません。

 

朝食のメニューは軽食ではなく、

定食のようなものを、できるだけ

完食するように意識していますが

 

やっぱり夕飯の時ほどは

食べられないんですよね。

 

ですから、

お助けアイテムとして食後に

消化酵素」を飲むようにしています。

 

私がいま愛飲しているのは、

「強力わかもと」です。

 

大容量でコスパが良いのと、

どこのドラッグストアでも

買うことができるので重宝しています。

 

ただ、1回分の量が

「9錠」と多く少し飲みにくくて、

そこは欠点かなと思います。

 

消化酵素と飲んだ後は

2時間くらいでお腹がすいてくるので、

その時にもう一度、朝食を食べるんです。

 

2回に分けて食べることで、

摂取するエネルギーや栄養素の量を

増やそう、という作戦です。

 

この作戦で、

少しずつ適正体重に近づいて、

体が軽快になったような気がします。

 

そして、

無性にイライラするといったことや、

生きていたくないと思ってしまうことが

なくなりました。

 

 

余裕を持って朝食を食べる」ことは、

生きるうえでとても大切なことだと思います。

 

私は結果的に

第2子を流産してしまったのですが、

 

妊娠してつわりに苦しんで、

体調を崩したことをきっかけに

【今の自分の働き方】を真剣に

考え直しました。

 

私の今の職業は

フリーランスのライターですので、

だいたい家で仕事をしています。

 

ですから、2回に分けて

朝食を食べられているのですが、

 

引きこもりがちになって

あまりよろしくない部分もあるのが事実です。

 

外に出て、

もっと社会とのつながりをもったほうが

健康的なのではないかと考え、

 

ハローワークに行って

話を聞いてもらったり、

夫に相談したりしました。

 

しかし、今の私が大切にしたいのは、

 

「長年の体調不良から

解放された時に、外でも働きたい」

 

「小食な自分が今以上に体調を

良くするために、自分のタイミングで

食べられる環境にいたい」ということでした。

 

資格を取って家の外で働くことも

真剣に考えましたが、結局今のライター業を

続けることにしました。

 

自分の人生の満足度を上げたい、

イライラしてしまう自分を変えたい、

という思いを持っているママさんは、

多いのではないかと思います。

 

でも、さまざまな事情で

その思いを諦めかけているという方は、

 

食事を中心とした

時間の使い方のできる働き方に

変えてみるのもいいかもしれません。

 

 

食事や栄養が整うと、生きやすくなる――。

 

それは私が分子栄養学アドバイザーになって

いちばん感じることです。

 

食事を整えるために、どうしたかいいのか。

 

今、私はそのことを

いちばんに考えて生きています。

 

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