たった2週間で副腎疲労に?!
- 尾崎由貴
- 2月21日
- 読了時間: 8分

フリーランスのライターをしています、
OA認定分子栄養学アドバイザーの尾崎です。
私は体があまり強くないこともあり、
「頑張らない」をモットーに生きています。
ですが、2月になって急に
仕事への情熱が芽生えていました。
取引先に褒められ、
いい調子だと楽しくなっていた矢先、
それは起こってしまったのです。
「ヤバい。眠すぎる……」
目が覚めると、
全身を地面に縫いつけられているように
体を起こすことができませんでした。
起きている意識はあるのですが、
まるで夢の中にいるようです。
頭に、もやがかかっていて、
起きようとしてもすぐに眠気に襲われます。
結局、仕事に手がつけられず
その日はほとんど眠って過ごしました。
この症状、
私には心当たりがありました。
【副腎疲労症候群(疲憊期)】です。
近年注目されている現代病、
とでも言えるでしょうか。
多くのストレスにさらされ、
忙しくしている人に起きがちな病態です。
今回の私の場合は、たいして
ストレスを感じていなかったにもかかわらず
2週間という短い期間で
副腎疲労のような
症状に陥ってしまいました。
私が強い眠気・だるさで
起き上がれなくなるまで、たった2週間。
その前兆は体調にはっきりと出ていました。
その期間のうちに
何が起きたのかを思い返してみます。
徐々に疲労感が強くなる
まず、仕事に熱中しはじめた
当初は何もかもが順調でした。
サクサクと仕事がはかどり、
毎日がとても充実していたのです。
日中の仕事はもちろん、
夜寝る前に2、3時間ほど
自習の時間を設けて
仕事にかかわる勉強をしていました。
布団に入るのは、
だいたい24時をすぎてから。
楽しくて、夜の自習を
習慣化させようと思っていました。
ところが――。
1週間が経つころには、
朝起きるのがつらくなってきました。
睡眠は6~7時間を
確保していたのですが、
それでも朝起きられなくなったのです。
仕事場の席に着いても、
頭がシャキッとしません。
「疲れがたまっているのかな?」
「寒いから副交感神経優位になってだるいのかな?」
そんなふうに考えていました。
眠気覚ましに紅茶を飲み、
どうしてもチョコレートが食べたくなる
甘いものへの欲求にとまどいながら、
でもやっぱり楽しいからと、
仕事に打ち込んでいました。
そして、翌週。
午前中は、ぼちぼちと仕事。
ランチの後に
強烈な眠気に襲われます。
倒れ込むように昼寝をすると、
あっという間に3時間が経っていました。
「疲れているから仕方がない」
「夜に後れを取り戻すしかない」
そうして家族が寝静まった夜に
なんとか仕事を進めることができました。
仕事の効率は最悪だったと思います。
そして、
頑張りはじめて2週間が経ちました――。
今日は休日です。
目が覚めると、午前10時すぎ。
こんな時間まで寝ていたなんて……!
と驚きました。
ひとまず朝食を口にしますが、
今すぐにでも横になりたい。
食事もほどほどに、再び布団へ戻ります。
結局、その日は丸一日、
眠って過ごすことになってしまいました。
副腎疲労症候群とは?
「疲れていたら、
誰でもそうなるんじゃないの?」
そう思った方もいるかもしれません。
そうなんです。
副腎疲労症候群は
誰もがなってしまう可能性があります。
ですが通常、
3食きちんと食べていて
夜も7時間くらいしっかりと寝ていれば、
しんどくて起き上がれなくなる、
なんてことは起こらないと思います。
そもそも副腎疲労とは
どういったものなのでしょうか?
「副腎」は腎臓の上部にある臓器です。
三角形に近い形をしていて、
3~4cmほどの大きさをしています。
通常、ストレスがかかると
副腎から「コルチゾール」という
ホルモンが分泌されます。
コルチゾールとは?
聞き慣れない方もいるかもしれませんが、
別名を「ストレスホルモン」と言います。
名前のとおり私たちの体がストレスに
負けないよう働いてくれているのです。
たとえば、
炎症を鎮めたり、血圧を上げたり、
低血糖になったときには
体内で糖をつくりだしたりと、
人間の体に絶対必要なものです。
しかし、
ストレスに長くさらされるなど
何らかの要因で
コルチゾールが過剰に分泌されてしまうと
分泌の指示を出す脳のほうで
異常が起きてしまい、コルチゾールの
放出がストップすることになります。
すると、副腎疲労症候群となり、
強い疲労感で動けなくなってしまうのです。
簡単にいうと、
頑張るためのホルモンがなくなって
体が弱くなってしまった状態、
と言えるでしょう。
では、なぜ私はストレスなく
仕事をしていたにもかかわらず、
また、睡眠を7時間程度とって
食事もきちんと食べていたにもかかわらず、
副腎疲労のような
状態になってしまったのでしょうか。
冒頭で、私は自分のことを
「体があまり強くない」と言いました。
そうはいっても、
持病があるわけではないですし、
30代前半でまだまだ若いほうだと思います。
ですが、今回のようなことになる前から
じつは、もともとコルチゾールが
うまく機能していなかったのではないかと
考察しているのです。
だからこそ、
ちょっと気合いを入れて仕事をしただけで
コルチゾールが完全に出なくなり、
起き上がれなくなってしまった――。
そういうことではないかと見ています。
コルチゾールが弱い、そのワケは?
私の体でコルチゾールの働きが弱っていた
のではないかと思う理由は3つあります。
① 血圧が低い
② 副鼻腔炎が治らない
③ LDLコレステロール値が低い
ひとつずつ解説しますね。
① 私はもともと血圧が低いタイプです。
いつどこで測っても
収縮期血圧:100mmHg前後
拡張期血圧:60mmHg前後。
120/80が基準となるので
上も下も基準値より20ほど低くなります。
コルチゾールには
血圧を上げる作用がありますから
血圧が低いということは、コルチゾールが
正常に働いていない可能性が考えられます。
② 副鼻腔炎で来月3月下旬に
治療のため、手術をする予定です。
レントゲンでみてもらったところ、
専門の医師に「思っていたよりひどいね」
と言われ、手術をすることになりました。
つまり、私の体のなかで
慢性的な炎症がはびこっているのです。
コルチゾールが効かないから、
炎症が続いているのか。
はたまた、
炎症があるからコルチゾールを
無駄に消費してしまっているのか。
どちらにしても、
コルチゾールが働きにくくなっている
状態ではないかと思っています。
③ コルチゾールは体内で
材料の「LDLコレステロール」を
使ってつくられていると言われています。
LDLコレステロールの数値は
通常の血液検査のデータで確認できます。
私は以前、クリニックの医師から
基準値よりLDLコレステロールが
低いことを指摘されていました。
分子栄養学的な基準値は「100」です。
しかし、私の数値は
「64」と大幅に低くなっています。
つまり、体のなかに
コルチゾールの材料となる栄養素が少ない。
そのため、そもそも
コルチゾールが作られていないのではないか
私はそのように考えています。
これらの理由から
もともとコルチゾールが
うまく機能していなかった可能性があり、
ちょっと無理をしただけで
コルチゾールが完全になくなって、
すぐにダウンしてしまった、
ということかもしれません。
いまの私にできること
私は、今回の出来事をきっかけに、
生活リズムと食事(栄養)を見直しました。
具体的には、22時までに就寝する。
そして、
起きたら朝日をしっかりと浴びる。
食事にプラスして
5つのサプリメントを摂っています。
消化酵素
アミノ酸(EAA)
ビタミンB群
亜鉛
鉄
これらでひとまず、
眠気を感じなくなりました。
朝スッキリ起きられるようになり、
食後の昼寝も必要なくなったのです。
また、カフェインやチョコレートに
対する欲求もきれいに消えています。
不思議ですね。
きちんとケアをすれば、
体は素直に反応してくれるのだと
うれしくなりました。
私の体は、
自分で思っている以上に繊細でした。
今回の出来事から学んだのは
もともとの栄養状態が悪いと、
頑張りたいときに
疲れがとれないどころか、
日常生活にも支障が出てしまうということ。
さらに、慢性の炎症があると、
その傾向が助長されてしまうこと。
自分の体は強くないと
日頃から自覚して、必要なものを
適切に体に与えてあげたいと思いました。
私の経験が少しでも
どなたかの参考になれば幸いです。