分子栄養学アドバイザーの毛利有香です。
今回は自身が行ってきた低血糖対策について
ご紹介します。
実践してくださった不定愁訴のあるクライ
アント様にも好評で、「朝、起きられるよう
になった」「睡眠の質が上がった」「イライ
ラしなくなった」「体脂肪が減った」などお
喜びの声をいただいています。
低血糖をケアすることは、健康な心と体づく
りのため一番初めに取り組むべきこと。
不調に関する悩みがこれだけで解決できてし
まうことも多々あります。
さまざまな健康情報が溢れていて、何をや
ったらいいのかわからず迷子になっている
方が多いようです。
そんな方はこのブログを参考に、ぜひ実践
してみてくださいね。
低血糖とは
低血糖とは、血液中のブドウ糖濃度が低くな
った状態(血糖値が70mg/dl以下)のこと。
血糖値が下がりすぎると、さまざまな不調を
引き起こします。
ただし個体差があり、70mg/dl以上でも低血
糖の症状が出る人もいれば、70mg/dl以下で
も自覚症状がない人もいるようです。
呼吸が浅くなる
手足の冷え
動悸や息切れ
目がちらつく、かすむ
手足の震え
ふらつき、めまい
頭痛
ボーッとする
物忘れ
攻撃的
イライラや不安感
感情が抑えられない
うつっぽい
などの症状があります。
交感神経由来のもの、エネルギー不足由来の
もの、メンタル症状とありますが、病院では
自律神経失調症と診断されることもあるよう
です。
見た目でもわかる低血糖
低血糖になると体は大きなストレスを感じ、
交感神経優位になります。副腎からホルモ
ンが出過ぎて食いしばりになり、舌のふちや
頬の内側に歯の跡が残ることがあります。
私は子供のころからはっきりとした歯の跡が
あり、なぜだろうと不思議でした。今となれ
ば、物心ついたころから低血糖を起こしてい
たことがうかがえます。
低血糖の自覚がないという方でも、舌をベー
っと出して鏡で見てください。
意外とギザギザがついているかもしれません。
機能性低血糖症とは
病院では血糖に異常は無しと診断されていて
も油断はできません。
ごはんを食べた後に眠気が来たり、倦怠感
をはじめ不調のある方は血糖値の乱高下を
起こしているかもしれません。
食後、急激に血糖値が上昇し、一時的に高血
糖の状態になることで膵臓から血糖値を下げ
るホルモン「インスリン」が過剰に分泌され
血糖が下がりすぎてしまうのが機能性低血糖
症です。
血糖値の安定が体調を安定させる
高血糖と低血糖をできるだけ起こさず、一日
を通してできるだけ血糖値を安定させること
が体質改善のワンステップとなります。
血糖値を安定させるメリットは、副腎への負
担を減らせること。
低血糖を起こすと、血糖値を上げるために副
腎からコルチゾールやカテコラミンが出ます
。
これらのホルモンは血糖値を上げるだけでな
く、身体の炎症を抑えたり血圧をあげたりと
とても大切なホルモンなんです。
できるだけ無駄使いはせず、副腎を休ませて
あげたいものです。
また低血糖で交感神経優位になると、胃腸の
働きが抑制されてしまいます。
消化吸収力が落ちるということです。
この状態でどんなに素晴らしい、バランスの
とれたお食事をとっても無駄になってしまい
ます。(中医学では食事中に子供を叱っては
いけないと言われているそうです。低血糖を
起こしていなくても、恐怖心を与えたり愚痴
、悪口、文句も体を交感神経優位に傾ける原
因となりますので注意が必要です)
他にも自律神経を安定させたり、筋肉がつき
やすくなったりとメリットしかありません。
特に不定愁訴のある方は、低血糖を起こさな
いようケアすることで改善されることがあり
ますので、ぜひ取り組んでいただきたいです。
ポイントをおさえれば難しいことはありませ
ん。機能性低血糖症でも、時間をかけてケア
していくことで不定愁訴が減っていくことが
期待できます。
私自身も血糖値のケアで、ずいぶんと不調が
改善されました。
はじめにやること
あなたは一日に必要なカロリーや3大栄養素
(糖質、脂質、たんぱく質)の量をご存じで
すか?
無料アプリで簡単に知ることができますので
、計算してみてください。
「私はちゃんと食べてます」とおっしゃる方
でも、ほとんどの方が不足しています。
エネルギーが足りなければ、不調が起こって
も当然のこと。まずはそこを自覚してくださ
い。
無理して頑張って食べるのではなく、消化力
に合わせてできる範囲で少しづつ理想値に近
づけていきます。
糖質は悪?
糖質を嫌う人がいます。
「夜食ではお米を抜いてます」これはよくあ
るパターンです。
しかし糖質は私たちの身体にとって、一番の
エネルギー源。
足りなければエネルギー切れを起こし、様々
な不調へと繋がります。
低血糖をケアする食べ方
ポイントは必ず3食たべること。これは必須
となります。
欠食は低血糖を起こしますので、避けなけれ
ばいけません。
3食をしっかりと食べて不調のない方はそれ
でOKですが、そうでない方はそこに10時と
3時の補食を加えます。
胃腸が弱く、そもそも食事の量が少ない方
は少量頻回食をします。
通常、3度の食事で食べる分を分けて食べ
るのです。
私は胃腸が弱いので、通常3回の食事を6回
に分割して食べていました。日によっては
8回です。
胃の調子が良い時は、お米だけを分割して
食べて、肉や魚などは3回で食べます。
その日によって心身の状態は違いますので、
決めつけずに臨機応変します。
体調の悪い時はお米をどうしても食べられな
い時もあります。
消化にはエネルギーがいるからです。
ある程度元気がないと、お米すらも消化でき
ないことがあります。
そんな時は、お米をやめて代わりになる糖質
を入れます。
お米を抜いた分の糖質を入れないと、エネル
ギー不足になり不調に繋がります。(度重な
るエネルギー不足は甲状腺機能低下の原因に
もなります)
消化にエネルギーがさほどかからない、蜂蜜
やフルーツ、時には黒砂糖などです。
それぞれの糖質量を計算して、不足しないよ
うにします。
蜂蜜を舐めることが流行っていますが、血糖
値が一気に上がる人もいるので注意が必要で
す。
私は白湯に混ぜて、ゆっくりと1時間くらい
かけて飲みます。
フルーツも一度に食べると血糖値が一気に上
がりますので、小さくカットして時間をかけ
て食べます。
パラチノースで自家製ポカリスエットをつく
って、時間をかけて飲むこともあります。
パラチノースの原料はてん菜。砂糖を酵素転
換したもので、糖がゆっくり持続的に吸収さ
れるそうです。
水やお気に入りのハーブティにパラチノース
とニガリを入れて飲みます。
夏場は水筒が不衛生になりやすいので、殺菌
効果のあるクローブをよく入れます。
これを少しづつ飲むことで、血糖値を安定さ
せることができます。
私の場合、基本はお米で、足りない分は別の
糖質で補うのが血糖値の安定と体調の良さに
繋がりました。
MCTオイルの活用
MCTオイルは血糖値の維持に役立ちます。
特徴は消化の負担が少なく(リパーゼ、胆汁
酸がほぼ不要)でエネルギー化が早いこと、
抗菌、抗炎症作用がありこと、内臓脂肪の抑
制などがあります。
空腹時に口にするとお腹を壊す方が時々いら
っしゃいますので、始めは少量から試してみ
るのも良いかもしれません。
私は外出時、20グラム入り個装のものを携帯
していきます。
自宅では食事を頻回食にできますが、そうも
いかない時は、さっとオイルを飲んで血糖値
を維持させます。
夜間低血糖
朝起きたときに背中や肩、首が痛い。歯ぎし
りや食いしばりがある。夜間に目が覚める。
悪夢を見る・・・などは夜間低血糖が起きて
います。
私は以前、必ず4時に目覚めていました。
これを解消した方法は、「4時に補食をとる
」ことでした。
寝るときに必ず、枕元にフルーツやミニおに
ぎり(20グラム程度)、蜂蜜ドリンクなどを
置いておきます。
4時に目覚めたとき、身体は疲れ果てていて
起き上がることはできません。
でも意識ははっきりしていて、再度眠ること
はできないのです。
そんな時に手だけを伸ばして糖質を少し入れ
ることで、身体が安心してまた眠ることがで
きます。
体感として一番良かったのは、みかん1/4
個でした。
夜寝る前には必ず夜間低血糖予防のための補
食をとります。
今現在、自分に一番合っているのがこちらで
す。
豆味噌の味噌汁(鰹節粉、煮干し粉)+ゼラ
チン10g+青さ+ササニシキごはん20g+MC
Tオイル大匙1
以前はこれを食べて4時に目覚めて補食をし
ていましたが、現在はこの寝る前補食のみ
で6時まで7時間、しっかりと眠ることがで
きるようになりました。
朝起きたときの血糖値
起床時にリブレ(簡単にグルコース値を測定
することができるモニタリングシステム)で
観察すると、寝る前補食のおかげでぎりぎり
低血糖を起こさずにいられます。
しかし6時を境にしばらく放置しておくと、
あっという間に低血糖を起こすことがわかり
ました。
そこで起床時すぐに、MCTオイルを大匙一
杯飲んだり、フルーツを少しだけ食べたり
、蜂蜜水をゆっくり飲んだりすることで
血糖値が少し上がり維持できて、朝食をつ
くったり顔を洗ったりする元気が出ます。
(朝すぐにエネルギー補給せず朝食作りな
どを始めると、血糖値は驚くほど下がり危
険な状態になることがわかりました)
合うものはそれぞれ違う
私は脂肪肝があり筋肉量が少なく、糖尿家系
という血糖値の乱高下を起こしやすい体質で
す。
そんな私でも、なんとかこまめにエネルギー
源を入れることで毎日を健やかに過ごすこと
ができるようになりました。
人それぞれ、補食でも合うものが違います。
いろんなものを楽しみながら、ご自分に合う
ものは何なのかを探してみてください。
数か月間かけて、焦らずじっくりと楽しみな
がら取り組んでみてくださいね。
つづく