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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

執筆者の写真毛利有香

うつ病を卒業する方法


みなさんこんにちは!

分子栄養学アドバイザーの毛利有香です。


今回は私がうつ病とパニック障害を克服した

方法をお話します。


鬱とパニック障害とは


うつ病とは気持ちの落ち込みや眠れない、食

欲がない、何も楽しめないなどの症状が現れ

る気分障害の一つ。


そしてパニック障害とは窒息感や動悸、めま

い、発汗、手足の震えなどの発作を起こす不

安障害の一つです。


私も数年前、まさにこの症状を経験し、メン

タルクリニックで「うつ病とパニック障害」

との診断を受けました。


多忙な日々


当時の私はとても多忙で、さすがにこの状態

が長引けば身体を悪くしてしまうという自覚

がありました。


目標があったので、それを年内に達成したら

年明けから働き方を変え、休息する時間をし

っかりと持つ予定にし、それを楽しみに頑張

っていました。


突然訪れた苦痛の日々


あれはたしか11月の後半。

とてもショッキングなことがあり、その日か

ら食事がとれなくなりました。


眠れなくなったため、それまで全く飲んでな

かったお酒を飲むようになり、それでも結局

眠れないまま出勤していました。


そのうち仕事中に息ができなくなったり、シ

ョッキングな出来事がフラッシュバックして

動けなくなることがでてきました。


さすがにもう無理だと感じ、漢方を処方して

くださるクリニックへ行ったり、鍼灸に通っ

たり、脳波をよくするというヘルメットを

被ったりといろんなことを試しましたが、全

く改善せず、むしろ悪化していきました。


こんなにやっているのに何故よくならないの

か?迷路に迷い込んだような感覚に陥ってい

ました。


仕事ができる喜び


苦しい日々の中で唯一の喜びは仕事でした。

仕事に集中しているときは幸福感を味わえま

した。

ただ、パニック発作が起こる頻度が増えてき

たため業務内容を縮小し、できるだけ自宅で

休む時間をとるようにしました。


分子栄養学との出会い


そんなある日、親しいお客様から講演会の

誘いを受けました。

健康に関する話とのこと、救いを求めて出

かけました。


そこで聞いた話は、耳を疑う内容でした。


【血液検査の結果が正常値でも実際に健康と

は限らない】


【鉄不足が様々な症状の原因となっている】


そこでさまざまな謎が解けたんです。


出産の数か月後、あまりに不調があり、自分

は病気なのではないかという危機感があり,

さまざまな検査をしました。


その時の症状は

  • 動悸と息切れ

  • めまい、ふらつき

  • だるい、常に疲れている


ところが医師からの言葉は「どこも悪くない

。ただのストレス、気にしすぎですね」


それからずっと疑問を持って生きてきました。


あれはやはり、気のせいではなく本当に不調

だったんだ!

そして今抱えている不調も鉄をはじめとする

栄養不足が原因だったんだ!


その日は久しぶりに晴れやかで楽しい気持ち

で帰宅したことを覚えています。


いまひとつ改善しない症状


薦められるままサプリメントとプロテインを

購入し飲み始めました。


これさえ飲めば健康になれるんだという安心

感があり、気持ちも楽になっていました。


ところがうつっぽさやパニック発作の数は減

ったものの依然起こっていて、ここでまた迷

路に迷い込むことになります。


サプリメントだけではよくならない


さまざまな本を読んだり、話を聴いたりして

食事を整えることが基本だということを知り

ました。


  • 朝ご飯をしっかり食べる

  • たんぱく質をよく噛んで食べる

  • 必ず3食とる


これを心がけるようになって、劇的に体に

変化が起こってきました。


毎日が楽しい、何をしていても心が充足し

ている、イライラしない、楽しい未来を描

いてワクワクする、眠れる


気が付くと、うつっぽさも、パニック発作

もなくなっていました。


「あぁ、やっと治ったんだなぁ」

ここにくるまでに2年が経過していました。


どんな方法に取り組んだのか


ここで私が実践して、うつ状態とパニック発

作に効果的だと実感したことを、具体的にご

紹介します。

食事のほかにも重要なことはたくさんありま

す。


  • 3食必ずとる

  • 朝ご飯では炭水化物、味噌汁、たんぱく質 、食物繊維をとる

  • 定食メニュー(お米、メインディッシュ、 汁物、小鉢)を意識した食事をとる

  • お腹が空いたら我慢せずにおやつを食べる

  • 朝食をとってからお散歩する

  • 朝、晩とベッドで腹式呼吸をする

  • たとえ眠れなくても23時にはベッドで体 を休ませる

  • ヨガや瞑想をする

  • 誰かに話す

  • 気晴らしに出かける

  • 源泉かけ流し温泉に浸かる

  • 贅沢する自分を許す

  • 外見を綺麗にする(髪型、メイク、服装)

  • 家や車をきれいに掃除する(汚れたところ に身を置かない)

  • 嫌いな人、苦手な人とは関わらない、会わ ない努力をする

  • できるだけ楽しい言葉、美しい言葉を使う

  • 本来の自分をみつける(何が好きか、どん な体質・気質か、苦手なことを知る)

  • 苦手なこと、嫌なことはやらない

  • 正直になる(自分の弱さを隠さない)


他にもいろいろありますが、常に意識してい

たことは最低でもこれくらいあります。


特に重要な部分を説明いたしますね。


【食事】

食事に関しては、動物性たんぱく質をたっぷ

りとることで、自然と鉄などの栄養素を補え

たこと、そして3度の食事を欠かさず小腹が

空けばおやつも食べることで、血糖値を安定

させることができました。


【腹式呼吸】

腹式呼吸は自律神経を安定させますので、や

はりこれも必須です。

意外と面倒で、ついサボりたくなるのですが

やるのとやらないのでは大違い!

慣れてくると体が満たされる感覚がわかって

きます。


薬膳の先生からの学びですが、呼吸がしっか

りできていないと、栄養を身体に取り込むこ

とができないそうです。


深呼吸が一番免疫が上がると仰っている免疫

学の先生もいらっしゃるようですね。


【ヨガ】

ヨガはずいぶん以前から習っていましたが、

じっとしていることが苦手でサボりがちでし

た。

この病気をきっかけに真面目に通うようにな

り、自分に意識を向ける大切さを改めて実感

しました。


うつになってからは、仕事以外ではできるだ

け人と会わないようにしていましたが、教室

の雰囲気が穏やかで信頼できる先生だったの

で通うことができたのかもしれません。

病気のこともお話していたので安心感があり

ました。


うつ病であることを様々な事情から隠される

方もいらっしゃるでしょう。

しかし私の場合は、隠していればよくならな

かったと思っています。


はじめは自分だけで何とかしようとしていま

したが、もう無理だと悟り、親しいお客様や

信頼できる人には知ってもらうことでたくさ

ん助けていただきましたし、気持ちも楽にな

りました。

話す(はなす)ということは「てばなす」

とと聞いたことがあります。


一人で抱え込まないこと。

ご本人だけではなくサポートされているご家

族も、誰かに話すことで道が開けることもあ

るかもしれません。


【幸せホルモン・セロトニン】

神経伝達物質のセロトニン。

精神を安定させ、不足するとうつや不安感な

どの症状がみられると言われています。


その材料となるのがたんぱく質。

その他にも朝日を浴びること、リズム運動(

散歩、よく噛むなど)やグルーミング(動物

や人とのふれあい)もセロトニンの分泌を促

進するそう。


ですから朝のお散歩も非常に効果的ですね。

私も医師から薦められて真面目に取り組んで

いました。


ただし、必ず朝食を食べてから出かけてくだ

さい。

朝食を食べずに散歩に行っていた頃は、症状

が悪化して地獄のお散歩タイムを味わってい

ました(笑)


起きてすぐは身体が低血糖を起こしている可

能性があります。

特に筋肉の細い女性や子供には注意が必要で

、当時の私は体重が10キロ近く減りガリガ

リの状態でしたので、特に気をつけるべきだ

ったんですね。


歩き出して数分後には夫に対する恨みつらみ

や過去の辛い出来事の回想とそのことに対す

る愚痴が始まり、帰宅する頃には号泣状態と

いうことを繰り返していました。

低血糖の症状が顕著に出ています。


今では笑い話ですが、心身の消耗が激しく、

自分自身に大きな負担をかけてしまいました

。失敗談のひとつです。


健康のためにと朝起きてすぐにウォーキング

に出かける方もいらっしゃいますが、むしろ

健康を害しますので、少しでも食べてから出

かけるとか、せめて糖質の入ったドリンクを

飲みながら歩くことをおすすめします。


朝食をとってからのお散歩はとても爽快で気

持ちがよく、草花の香りや鳥のさえずり、柔

らかな日差しと風を感じながら、自然と気持

ちが前向きになることを実感できました。


最後に


うつ病とパニック障害を卒業するために、上

記以外にもさまざまなことを試しました。


改めておもうことは、ひとつのことだけでは

よくならなかったということです。


食事を整えることをベースに、ご自身に合っ

た様々なことにチャレンジしていただきたい

です。


もしあなたや、あなたの大切な人が心の病気

で悩まれていらっしゃるのなら、ご参考にし

ていただけましたら幸いです。

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