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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

執筆者の写真守島宏枝

腸内細菌と仲良くする

皆様、こんにちは。

第7期分子栄養学アドバイザーの

守島宏枝と申します。

私は看護師の経験を経て現役保健師でもあります。


今回は、腸内フローラ解析士として

勉強していく中で「腸内細菌と仲良くする」

いうところに焦点を当ててお伝えしていきます。


熱い太陽が輝く夏がやってきましたね。

暑さに負けず、元気にお過ごしでしょうか?


オーソモレキュラーアカデミー主催の

九州FESTAが終わり、フェスタロスな

日々を送っておりました。暑さで食欲が

減退したり、体力が奪われることもありますが、

そんな時こそ栄養や水分補給に気を配ることが

大切ですね。補食にフルーツを摂り入れたり、

レモン果汁にミネラルの豊富な

ココナッツシュガー、コラーゲンパウダー、

ぬちまーすを入れて自家製スポーツドリングを

作って出かけるようにしています。

夏バテ予防にもおススメです。


分子栄養学を勉強された方は復習になると

思いますが、消化管は一本のちくわによく例えられます。


消化管は、私たちの体の外と繋がっている

重要な器官です。消化管は、食べ物や

飲み物を体内に取り込んだ後、口から始まり

肛門まで続く一本の臓器です。

腸活というと腸だけに注力しがちですが、

口から繋がる腸ということをベースにした

腸内細菌の7つの働きについてお伝えします。


その前に、「腸がない生物はいない」って

知っていますか?


腸は生物の種類によって形態や機能が

異なりますが、全ての多細胞生物において、

いくつかの形態や構造を持った腸が存在します。


イソギンチャクやミミズ、ナメクジなどには

脳がありませんが生きています。

腸は生物界において重要な器官で、

どの生物にもある臓器ってことです。


コロンビア大学のマイケルDガーション博士は

腸は他の臓器を取り払っても腸管内腔を

刺激すると運動が起こる

「腸は自分勝手に機能できる」ことを

発見し、第二の脳と名付けられました。


そう考えると腸を知ることは生きていく中で

とても重要なことだと感じています。


そこで、外して考えられないのが腸内細菌です。


あなたに最も近くて、家族よりもパートナーや

好きな人、モノ、動物より影響力が

大きい存在って考えたことはありますか?


それは

「常在菌(腸内細菌)」


臓器別に常在菌の数を見てみると、

  • 口腔内:約100億個

  • 皮膚:約1兆個

  • 胃:約1万個

  • 小腸:約1兆個

  • 大腸:約100兆個

  • 泌尿器・生殖器:1兆個  など

大腸に約97%の腸内細菌が

住んでいることが分かります。


腸内細菌は私たちの健康に非常に

重要な役割を果たしています。

腸内細菌の7つの働きについてまとめます。


1.栄養素の分解・吸収


腸内細菌の中でも善玉菌は食物の一部を

分解して乳酸や酢酸などを作り、

体に吸収されるのを助けます。

また、腸内を酸性に保つ働きがあります。


2.免疫システムの調節


腸内細菌は免疫システムを調節し、

食中毒菌や病原菌による感染予防、

アレルギー反応から身を守る役割を

果たします。

免疫の70%を腸が担っています。


3.悪玉菌の抑制


腸内細菌は有害な悪玉菌、

例えば発がん性をもつ腐敗産物の

産生を抑えることで、腸の健康を

保つのに役立ちます。


4.ビタミンの合成


腸内細菌はビタミン(B・B2・B6・B12・

K・ニコチン酸・葉酸)などの栄養素を

体内で合成し、必要な量を補充します。


5.腸の運動の促進


腸内細菌は腸の運動を促進し、

排便をスムーズにすることで便秘を防ぎます。


6.消化不良の改善


腸内細菌は消化不良を改善する

助けとなり、食物の消化をサポートします。


7.代謝への影響


腸内細菌のバランスは代謝にも影響を

及ぼしており、大腸でGLP-1を分泌し

脂肪燃焼や血糖値低下、食欲抑制

など体重管理やエネルギー調整に関与します。


ここで、腸内細菌の働きをよくする食べ物と

言えば、そんなの分かってるという声が聞こえてきそうですが、


  • 水溶性食物繊維

  • オリゴ糖

  • レジスタントスターチ

ですね。


今回、私が伝えたいことは

「腸内細菌と仲良くする」ことです。


腸内細菌に良い食べ物を意識することも

大切なのですが、やるべき順番と

やるべきことがキーポイントです。


ステップ1:出す


体の中の不要なものを出すというと、

デトックスの比率は、便で75%、尿20%、

汗3%、爪と髪で1%と言われています。

便は75%を占めていて、便を出すことは

一番のデトックスなんだと理解できます。

便の成分をみると70~80%が水分、

残り20~30%のうち1/3腸内細菌・

1/3腸壁粘膜・1/3食べかすです。

腸内細菌の比率が高いことに驚きでした。


もう一つ大切な出すがあります。

それは心の不要なものを出すことです。

気持ちや感情、表現を出すことです。

吐くといえば呼吸ですが、運動したり

大声を出したり、歌を歌ったり、

時にはマインドフルネスをしたり

心の滞りを出すことも大切です。


ステップ2:余計なものを入れ過ぎない


体のストレスとなるようなアルコールやタバコ、

加工食品、ファーストフードなど、

体に負担のかかるものを入れ過ぎないことです。


食事だけではありません。

心のストレスとなるような人間関係や

家族・仕事・友人とのトラブルや自身の

思い込み・思考のクセ・経済のストレスなど、

心の負担も入れ過ぎ注意です。


ステップ3:必要なものを最適量入れる


①食事


栄養素の中でも、特に摂取量が多く、

体を動かし体温を保つためのエネルギーと

なるタンパク質、脂質、炭水化物(糖質)の

3大栄養素に身体の調子を整え代謝の

促進を行うビタミン、ミネラルを足して

5大栄養素。

そして更に、食物繊維、フィトケミカルを

追加して7大栄養素。このバランスを保つことが、

栄養バランスの良い食生活と

いうことになります。

腸活的にはこれに加えて、

発酵食品と水分も意識したいものの一つです。


②睡眠


理想は7時間前後の睡眠が推奨されています。

ライフスタイルによって睡眠時間の確保は

さまざまですが、良質な睡眠の確保が大切です。


③運動


運動というと語弊があるかもしれませんが、

人によって運動のステージはさまざまです。

日頃運動習慣がない人は、いきなり運動を

するのではなく姿勢を整えることやストレッチを

して筋肉の緊張をほぐすことからはじめると良いですね。


④リラクゼーション


現代人は脳を使いすぎると言われています。

心を休まる時間を確保することも大切です。

好きなこと、落ちつく場所、自然と触れ合う、

動物と触れ合うなども必要なものの一つです。


ステップ4:習慣化


私も、これを書きながらエラーを起こしていることに

気づくのですが、思っていること、言っていること、

やっていることにズレやひずみは生じていませんか?


習慣化するというのは、簡単なものではありません。


イメージしたものを行動できて、

それを継続することによって結果が生まれます。


そこにズレやひずみが生じてしまうと、

健康どころか病気や不調、

人間関係にも影響するかもしれません。


私のズレていたこととしては、


良い母親でいたい、人に体に良い栄養のことを

伝えたいと思いながら、なるべく無農薬

・無添加の調味料をそろえて、体調を改善

していったのですが、途中で経済的な負担や

体調不良を起こしてしまうと、

習慣化にはたどり着いていきませんでした。


ステップ1の心のデトックスができていなかったことです。


最初のステップで躓いていると全てが

上手くいきませんね。


前回の記事に書いていますが、

香りマインドフルネスを取り入れて気持ちの

切り替えをしたりするようになってからは、

夫も少しずつ栄養についての理解が深まり、


小麦を一切食べないとか加工食品や

ファーストフードを悪者とせずに、

食べ過ぎないというところに注力する

ようになり気持ちが楽になりました。


そして腸内フローラ解析士を学んでいて、た

どり着いたところが


「腸内細菌と仲良くする」ということです。


腸内細菌は一般的にその働きによって

善玉菌・日和見菌・悪玉菌の3種類に

分類されますが、それぞれ拮抗しながら共生しています。


体も心も腸内細菌もバランスが大事ですね。


やりすぎもしなさすぎもダメで、やるべき順番と

やるべきことが間違っていてもダメで、

そこに気づくという視点が大事でした。


今も奮闘中ですが、腸内細菌と

仲良くするためにぬか床を始めました。


ぬか漬けはぬか漬けをするためだけではなく、

良い菌と触れ合う(混ぜる)ことや、

栄養素を増やすために活用したりしています。


自分の腸内フローラを解析することで、

さらに何が足りていないのか、何を摂れば

良いのかが分かると楽しいです。

自分の次に影響を与えている微生物、

まだまだ謎が深いですが微生物を

上手く使える体になりたいですね。


最後まで読んで頂きありがとうございます。


次回は、私が取り入れているアロマ腸活のお話をしたいと思います。



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