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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

執筆者の写真勝田梨沙

奇跡の70歳!ランクル夫人と甲状腺


こんにちは、分子栄養学アドバイザーの勝田です。

今日のテーマは『甲状腺とアンチエイジング』

アンチエイジングは全ての人にとって少なからず

興味関心のある話題ではないかと思います。


どんなに地位や名声、財を成している人でも

また、どんな人格者であろうとも

避けられない死…

例外なくしていつかは皆この世を去る!


その歳月の中で老化も必ずつきものですが、

老化の速度に関しては

人それぞれだなぁと感じる事は多いです。


年相応に見える方もいれば

年齢の割に若々しく見える方もいます。

老けて見える場合もあるでしょう。


最近では”美魔女”という言葉も定着し

ちょっと若々しい

というレベルを遥かに超え、

見た目と年齢とのギャップで

世間を驚かせるような

若々しい方も多いですよね。


しかし、どんな美魔女も

わたしが『最強の美魔女』と勝手に

称しているニノン・ド・ランクル夫人

超えられる美魔女はもはや居ない!

と、思っています。


なぜならランクル夫人は

70歳の時にどう見ても30歳にしか見えなかった

と、言われているんです。


美魔女というより、もはや魔女か

年齢詐称を疑いたくなるレベルです。

一体どんなケアをしていたの?

と、気にならない女性はいないはず!


そこで今日は

ニノン・ド・ランクル夫人が行っていた

非常にシンプルで尚且つお金もほぼ

かからないアンチエイジング法

分子栄養学的な甲状腺機能の視点

加えつつまとめてみました。


甲状腺やアンチエイジングに興味がある方は

是非最後までお付き合い下さい。


◆ルイ14世がフランスの奇跡と讃える◆


実在したランクル夫人が生きていた時代は

17世紀フランス、ルイ14世の時代です。


フランス貴族の娘として生まれた

ランクル夫人は、

子どもの頃に父を決闘で失い

22歳の頃には最愛の母親とも

死別しましたが

知識と教養を兼ね備えており

高級娼婦として財を成し、

フランス上流階級で彼女の事を

知らない人はいないほど有名になりました。


後にサロンの女主人として活躍し

90歳(84歳説もあり)で生涯を閉じたそうですが

亡くなる頃にも40歳にしか

見えないほど若々しかったようです。


当時で90歳まで長生きした事にも驚きですが

これが事実ならばマイナス40歳を

常に保っていた事になります。


これには時の権力者・ルイ14世も

不思議に思ったようです。


ある時、ルイ14世は噂のランクル夫人を

宮廷に招きます。

彼女を見たルイ14世は

我が国の奇跡であると称え

『一体何をしてそんなに若々しいのか?』

と尋ねます。


ランクル夫人はこう答えました。

『朝晩、首筋をマッサージしております』


◆ランクル夫人が行っていたのは首筋マッサージ◆


絶対に嘘でしょう?

またまたランクル夫人ったらご冗談を!


と、突っ込みたくなるのは

わたしだけではないでしょう。


とは言え、時は17世紀

どんな高品質サプリメントも

科学技術も進歩していない時代

当然、美容整形も確立していません。


いくらお金に困っていないランクル夫人と言えど

最先端技術は使えません。

となると、ランクル夫人の若さの秘訣は

彼女の答えた通り

首筋マッサージのおかげなのでしょうか…


ランクル夫人が行っていた首筋マッサージは

喉仏の甲状腺を刺激する

マッサージ法だったようで

今では甲状腺マッサージと言われています。


※甲状腺に既に問題があり、

病院に罹っている方は逆効果になる事があるので

必ず医師の指示に従って下さい。


一番シンプルで簡単に出来る

【マッサージのやり方】

①手の平をすり合わせて熱くなるまで温める

②手の平全体を喉仏に密着させて、

 首の後ろまで優しく撫で上げる

③優しく撫で上げる作業を50回程度くりかえす


たったのこれだけでも

甲状腺を刺激する簡単なマッサージになります。

しかし、なぜこの甲状腺を刺激するマッサージが

若さに繋がるのでしょうか?


◆若さの秘訣は甲状腺にあった?◆


今から300年以上も昔にランクル夫人が

行っていた日々の首筋マッサージ

決して時代遅れの美容法とも言えません。


その理由を甲状腺の働きと共に

考察していきたいと思います。


甲状腺とは

喉仏の下側あたりにある蝶々形の臓器で

気管を取り巻くように形成されており

甲状腺ホルモンという

全身の代謝に関わるホルモンが

分泌されている器官です。


甲状腺の働きには

  • 基礎代謝を上げる

  • 体温を上げる

  • 成長に関与

  • 筋肉の維持、強化

などなど


この甲状腺から分泌されるホルモンを

キャッチする受容体は全身に

分布しており、至る所で作用します。


主に全身の代謝や体温、成長に関わり

熱産生や組織修復、細胞の成長・発達など

まさにアンチエイジングには欠かせません。


甲状腺の働きが低下すると

甲状腺から分泌されるホルモンの

働きも低下してしまいます。


症状としては、

  • 慢性的な便秘

  • 代謝が低下し体重増加

  • 体の冷えやむくみ

  • 髪の毛のパサつき

  • 白髪や抜け毛の増加

  • 肌はカサカサに乾燥 など


全身の代謝が低下する事で

体重が増えるばかりでなく

あらゆる分泌物も低下し、

便秘や肌荒れ

肌や髪の毛の潤いは失われ、

若さ、美しさとは真逆の風貌になると

想像できるかと思います。


若々しくいようと思ったら

甲状腺の働き、そしてここから分泌され

全身に作用していく甲状腺ホルモンの働きが

とても重要である事が分かります。


◆分子栄養学と甲状腺◆


ここまで聞くと、

ランクル夫人の美の秘訣が

本当に甲状腺マッサージにあったのか?は、

さておき…甲状腺の働きがダイエットにも

アンチエイジングにもめちゃくちゃ重要で

何はともあれ甲状腺をマッサージせねば!

と、なんだか急に首元の甲状腺を

触りたくなってきた女性は多いと思います。


実は分子栄養学的にも

甲状腺の機能はとても重要視するところです。

とくに若い頃から少食で細身

食べないダイエットを繰り返している女性に

甲状腺の働きが低下している方は

多いと言われています。


甲状腺が低下しているとあらば

アンチエイジングどころではありません。


病院では異常なしで

指摘されることはないと思いますが

潜在的に甲状腺が低下していないか

分子栄養学的に是非チェックしてみて下さい。


【甲状腺機能低下チェック】

  • 少食

  • 冷える

  • むくむ

  • 疲れる

  • 便秘がち

  • 痩せない

  • 欠食が多い

  • 抜け毛が多い

  • ストレスを溜め込みやすい

  • 皮膚や髪の乾燥が気になる

  • 採血で甲状腺刺激ホルモン (TSHが2.0以上)


多く当てはまってしまう人ほど

甲状腺の働きが低下している

可能性は高いです。



◆甲状腺機能アップの鍵◆


甲状腺が潜在的に低下してしまう要因は

様々かと思いますが、

『冷え』

『欠食・少食』

『無理なダイエット』

最も身近に潜む例として挙げられます。


代謝を司る甲状腺は

基礎代謝を下げてしまうような

カロリー制限などをすると

働きがどんどん落ちてしまいます。

甲状腺のある首元付近の冷えも

絶対に厳禁です。



ランクル夫人は

甲状腺を優しくマッサージすることで

物理的に刺激を与えていましたが

身体で実際に甲状腺を刺激し、

命令を出しているのは脳の視床下部と下垂体です。


そのため、脳の機能が低下すると

甲状腺が刺激されずに、

働きが低下してしまいます。

脳の視床下部を低下させてしまう

身近なものはストレス、欠食です。

いくら丁寧に甲状腺をマッサージしても

無理なダイエットをして食事量が

極端に少なかったり

ストレスフルな生活を送っていると

甲状腺機能低下に繋がり

マッサージをするだけでは

本末転倒になってしまいます。


美容に興味がある方には

ランクル夫人の甲状腺マッサージは有名でしょう

しかし、甲状腺にとって

日頃の食生活習慣も非常に重要で、

脳機能やストレスの事まで意識している方は

意外と多くないかもしれません。


残念ながらランクル夫人の食生活は

知る由もありませんが

一説によるとランクル夫人は

宗教信仰が当たり前の時代に

無神論者を堂々と公言し

自由を愛した人だったそうです。


発言の自由の無い社交界に嫌気がさし

娼婦を退き自分自身の

サロンを開いた彼女はストレスを

ためない性格だったに違いありません。


そんな彼女の生き様も

脳を守り、甲状腺をいたわり、

寿命を全うする最期の時まで若々しく美しい

最強のアンチエイジングを実現する事に

一役買っていたのかもしれませんね。


【甲状腺機能に大切なこと】

  • 欠食しない

  • 冷やさない

  • 首元の冷えは禁忌

  • ストレスをためない

  • こまめに捕食を摂る

  • 適切なカロリーを摂る


◆ランクル夫人…真相より甲状腺の重要さ◆


今日は、フランスの奇跡と絶賛された

17世紀に実在していたランクル夫人の

アンチエイジング法に加えて、

少食ダイエット女性に多い

甲状腺について書かせて頂きました。


正直、疑い深いわたしは

ランクル夫人のマイナス40歳は

17世紀にタイムスリップして

ランクル夫人をこの目で見て

生年月日を確認しない限りは

年齢詐称の疑いが拭いきれません。

わたしなら画家に綺麗に描いてもらい、

多少盛ってでも後世には美しく遺したい…笑


しかし、分子栄養学を学ぶほど

甲状腺の働きは健康的で美しく在るために

非常に重要である事は間違いない

いつも感じています。


甲状腺を冷やさず、

温めて優しくマッサージ!

欠食せず、カロリー不足にならないよう

こまめに捕食して栄養補給をする!


ランクル夫人のように

マイナス40歳なんてそんな贅沢言いませんが

わたしも甲状腺をいたわり

出来るだけアンチエイジングで

生きていきたいと思います。


甲状腺低下チェックに当てはまった方は

是非今日の記事も参考に

気を付けていって下さいね。

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