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オーソモレキュラーアカデミー

分子栄養学ブログ

セミナー報告や当協会認定の分子栄養学アドバイザーによる分子栄養学ブログをお届けいたします。

執筆者の写真藤井祥子

「子供の糖質制限」~私の失敗談~

こんにちは。

分子栄養学アドバイザーの藤井祥子です。


お正月も冬休みも終わり

いよいよ受験シーズンとなりました。

受験生がいる家庭はなんとなくソワソワ

(もしかしたらピリピリ?)

しているかもしれませんね。


我が家では長女が昨年、高校受験でした。

受験勉強の甲斐あって無事、

希望の高校に入学できましたが

最初の2か月くらいは

学校に行けたり、行けなかったり・・・


さぼっているわけではなく

行けないんですね。

せっかく希望の学校に入学したのに…と

親としてはもどかしい気持ちで

いっぱいでした。


起立性調節障害??と思い

病院に行こうかと悩んだ時期もありましたが

分子栄養学を勉強したおかげで

食事を整え、今ではちゃんと

登校できるようになりました。

本当に食事の大切さを

痛感した出来事でした。


今回は長女が受験生だったころの

私の失敗談です。


●受験シーズンの長女の生活


昨年の今頃、長女は週3で塾通い。

塾の時間は夜7時半~22時まで

電車で一駅の距離でしたが、

終了後すぐ帰ってきても

家に着くのは22時半


それからお風呂に入って、片付けをして、

翌日の準備をしたり…としてたら

布団に入るのは早くても23時半ごろ。

翌朝は6時半に起床…という生活でした。

もともと朝からガッツリご飯を食べ、

夜も22時には寝て…と

かなり健康的な生活を送ってた長女でしたが

塾に通いだした秋頃から


  • 朝、起きれない

  • 朝ごはんの量が減る

  • 食べる量は減ったのに段々太ってくる

  • 肌荒れが悪化

  • 夜もぐっすり眠れない

  • 頭痛で寝込む日が増える

  • 生理が止まる


と不調のオンパレード


寝不足、少食、ストレス

これだけ悪条件がそろえば

体調が悪くなるのも当たり前ですね。


●子供は母親の食生活の影響を受ける


当時、私に分子栄養学の知識はなく

少し前に読んだ本の影響で

自己流の「高たんぱく+ゆる糖質制限」

していたました。


その、なんとなく続けていた食生活の影響は

長女にも及びました。

「食欲がない」と言う日は

「おかずだけ食べて」

とにもかくにも「タンパク質」

摂らせないと!と考えていました。


実際には、たんぱく質ばかり摂っていると

体は酸性に傾いてしまいます。

そうなると体は弱アルカリ性を保つため

骨からカルシウムやマグネシウムなどの

ミネラルを溶け出してしまいます。


マグネシウム

  • 体のエネルギーであるATP

  • 眠りのホルモンであるメラトニン

の産生に必要です。

その為、体内から排出されると

  • エネルギー不足で疲れやすくなる

  • 眠りの質が悪くなる

などの不調が出てきます。


さらに塾から帰ってきても

「寝る前の食事は太る」

という思い込みがあって

用意するのはココアなどの飲み物くらい。


夕飯は塾に行く前に食べてましたが、

食事で得た糖は2~3時間でなくなるので

帰宅したころには

低血糖を起こしていたはずです。


そんな状態で

カフェインたっぷりの「ココア」と

消化に悪い「牛乳」の組み合わせ。

今なら絶対にしない選択でした。


この「糖質少なめ+たんぱく質メイン」

食生活は受験が終わるころまで続きました。

終わった理由は

オーソモレキュラーアカデミーの講座

始まり「高たんぱく+ゆる糖質制限」

危険性を知ったからです。


知らなかったらずっと続けていたのかも…と

思うと、我ながら…怖いです。


●副腎疲労だった!


そんな生活が約半年続いたので

入学してウキウキの新生活開始の春!

になっても長女の体調は当然

元には戻りませんでした。

新しい環境にもなかなか馴染めず

学校を休む日が多くなりました。


そうなって初めて長女が副腎疲労

起こしてることに気づきました。


副腎疲労とは

副腎からコルチゾールという

抗ストレスホルモンが長期間にわたり

分泌されることにより

こんな症状が出てきます。


  • 疲れが取れない

  • 朝、起きるのがツライ

  • 低体温、低血圧、低血糖がある

  • 夜になると元気

  • 夕方眠い

  • ストレスに弱い  など


副腎疲労の原因には

次のようなものがあります。


  • 炎症

  • 重金属や化学物質の影響

  • 睡眠不足などの生活習慣

  • バランスの悪い食事

  • 精神的ストレス

  • アレルギー  など


長女の不調は

  • 受験のストレス

  • 睡眠不足

  • 高タンパク+糖質制限の誤った食事

が原因だったのです。


●ボーンブロススープで低血糖対策


学校に行けない理由が副腎疲労なら、

食生活を改善することで良くなるはず!

低血糖対策を始めました。


  • 朝ごはんにボーンブロススープ

  • 学校にもボーンブロススープ →午前中の休み時間に飲む用


  • 部活の前に補食 →おかかおにぎりなど


  • 部活中 →EAAのアミノ酸飲料


  • 部活後 →家に帰るまでの補食にお菓子や飴


  • 学校に行けない日もボーンブロススープ →スープジャーに入れて枕元にセット


  • 寝る前 →夜間低血糖対策にハチミツレモン


とにかくエネルギー切れを起こさない!

ということを目標に

長女が食べれそうなものを用意。


長い目で見れば良くないですが

エネルギーが切れるくらいなら

飴でもお菓子でもいいから、何か食べてほしい

という思いでした。


低血糖対策の中でも

ボーンブロススープの効果は高く

飲んだ日と飲まなかった日は

帰って来たときの疲労度が

明らかに違いました。

元気になった今でも毎日飲んでます。


●子供の栄養需要は高い


ボーンブロススープを中心とした

低血糖対策のおかげで

夏休みが始まる前には

普通に登校できるようになった長女。

今でも調子を崩し休むことはありますが

適度な休息で持ち直すようになりました。


日々成長する子供にとって

エネルギー不足を引き起こす

糖質制限はとても危険です。


子供は大人の2倍の栄養が必要

言われます。


  • 成長するための栄養

  • 生きていくための栄養

そのうえ睡眠不足や受験などで

ストレスがかかれば栄養の需要は


もっと高まります。


10代はまだまだ成長期。

すぐエネルギーとなる糖質が不足すれば

体を作るために使われるタンパク質が

エネルギーとして使われてしまいます。

安易な糖質制限は健やかな成長を

止めてしまいかねません。


●食の知識を得ることで


今回のことで

家庭の食事を管理する人

一般的には母親になると思いますが

その人の食の知識がいかに子供の健康に

影響を及ぼすのか…ということを

実感しました。


私の誤った糖質制限で

長女は体調を崩しましたが

私が学んだ分子栄養学の知識

元気にもなりました。

お母さんが正しい知識を持つことで

子供の健康を守ることができるのです。


子供を育てていると

色々な悩みがでてきます。


子供の夜泣きは

鉄分が足りないのかもしれないし、

かんしゃくが多いのは

低血糖を起こしているからかもしれません。


背がなかな伸びない…と悩むお母さんも多いですよね。


睡眠不足が原因かもしれませんが

その裏にはメラトニンという

眠りのホルモンを作るための

栄養が足りてないのかもしれません。


分子栄養学を知ることで

悩みの理由がわかり、

自らできる対策があると

一人で不安を抱えることも

少なくなるのではないでしょうか。


食事改善を始めると

ついつい完璧を求めたくなるのですが

やりすぎると

「アレもだめ、コレもよくない」

だんだんと苦しくなってきます。


食事は本来楽しいものです。

自分が楽しめる、無理のない範囲で

食生活を変えてみませんか?


正しい知識は一生の財産になります。

その知識は食卓を通じて

子供達にも受け継がれていくと思います。

難しい理論は大人になってからでOK。

バランスの良い食事を食卓に用意することで

子供達に正しい食生活が

自然と身についていって欲しいなぁと

思います。


私は長女の大事な受験期に

食生活のサポートで

大きな失敗をしてしまいましたが、

読んでいただいた方にとって

少しでも参考になることがあれば

嬉しいです。


長文をお読みいただき

ありがとうございました。

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